「質を下げるくらいなら売らない方がいい。」と昆布の質にとことんこだわる郷田社長。
最高級の白口浜真昆布。
創業以来ずっと継ぎ足して使用されてるお酢に漬けて一晩寝かしてから削っていきます。
手すき昆布は、堺の包丁あってこそ!
堺の包丁でないと無理なんだそうです。
大阪の「ええもん」 天満天神MAIDO屋
大阪府堺市
株式会社郷田商店
「質を下げるくらいなら売らない方がいい。」と昆布の質にとことんこだわる郷田社長。
最高級の白口浜真昆布。
創業以来ずっと継ぎ足して使用されてるお酢に漬けて一晩寝かしてから削っていきます。
手すき昆布は、堺の包丁あってこそ!
堺の包丁でないと無理なんだそうです。
手すき
作業場に入ると昆布とお酢の良い香りが漂っていて、静かな中でシュッシュッと昆布を削る音だけが響いています。
写真一番奥の職人さんが昆布表面のざらつきを取ります。削る前にざらつきを取ってあげるとなめらかで口どけの良いおぼろ昆布になるんだそうです。
中央の職人さんは刃先にとろろ昆布を、手前の職人さんはおぼろ昆布を削っているのですが、包丁の刃先に違いがあります。包丁の刃先にのこぎり状の目を打ち、昆布の表面を削ると、帯状のおぼろ昆布ではなく、とろろ昆布となります。
白板昆布
手作業でやっているからこそ対応できることがたくさんある。と言われる郷田社長。
削って残った芯の部分は、お寿司屋さんごとに異なるサイズの型でカットしてバッテラ用の昆布になります。周囲のカットした部分は粉末に・・・と昆布は一切無駄になるところがなく全てが商品となっていきます。
郷田商店さんは1946年に創業して以来、良質の昆布にこだわり、最高品質の 製品を作り続けています。
バッテラ寿司に欠かせない「白板昆布」から、大阪の味を支える出し昆布、
家庭でも気軽に使える昆布の万能調味料や佃煮などの加工品、進物まで幅広く商品を作り続けています。
その中でも特にこだわり続けているのが「手すきおぼろ昆布」です。
現在では機械加工が主流になる中、素材のおいしさを最大限に引き出すために、
今もなお職人の手作業による製品作りを守り続けています。
約600年の歴史を持つ堺の包丁と職人の技術。
おぼろ昆布を削る包丁は特殊なもので、アキタと呼ばれる刃先を曲げる作業を行ってから削っていきます。
そのため鋭い切れ味と昆布に吸い付くようなしなやかさを併せ持った包丁が必要なのだそうです。
この難しい要求に応えることが出来たのは600年続く堺刃物の技術があったから。
熟練の昆布職人はこの包丁を自分の手指のように操り、舌触りのよい極薄のおぼろ昆布を削り出していきます。
伝統によって生まれた伝統の技術。
郷田商店さんはこれからも伝統を守り続けていきます。