大阪浪華錫器

大阪錫器職人1

大阪市東住吉区

大阪錫器株式会社

錫を溶かして、ひとつずつ鋳型に流し込み、冷えて固まったら型から取り出します。

形状によっては一つの型でなく、いつくかの別々の型で作ったパーツを継ぎ目が無いようつなぎ合わせて作られています。つなぎ合わせる時にも小刀でピッタリ合うように微調整して削って溶接したり、ロクロで回して芯を取って叩き込んで、ひとつの形にと仕上げて行きます。

金槌でトントン・トントンとリズミカルに叩いて模様を付けていく。熱いものを入れるモノには伝導率が高く熱くて持てなくなるので持ち手に籐を巻きつけていく。模様のあるものは筆で絵付けした後、硝酸に浸けて凹凸をつけ、漆を塗っていく。ロクロを回して磨き上げる。

全ての工程が手作業で職人による勘で行われ、それぞれの職人が自信をもって自分の工程を仕上げて次の工程へと渡していきます。

ひとつの錫器は、何人もの職人集団による手仕事で繋がれて出来上がっていました。

STORY

大阪錫器さんは「現代の名工」今井達昌さんが代表をされ、国認定の5名の伝統工芸士さんと共に錫器を作られている会社です。
昭和24年に設立して以来、伝統工芸の技術と育成を伝承し続けています。

大阪における錫器造りの起源は、延宝7年(1679年)『難波雀』に「錫引き、堺い筋」とその記録があり、江戸中期には、心斎橋・天神橋・天王寺など流通の良い上方(大阪)で生産され、やがて産地から産業へと拡大されたそうです。

昭和前半には最盛期を迎え大阪全体で300名以上の職人さんがいたのですが、第2次大戦による職人さんの招集が相次いだり、材料の入手が困難になるなどの大きな打撃をうけました。

それでも昭和58年(1983年)に錫器の伝統性・技術・技法等が評価され、伝統的工芸品『大阪浪華錫器』として指定・承認されました。

大阪錫器さんの洗練された技術・技法とモノづくりの技と精神は、伝統的な工芸品はもちろん、現在の生活にマッチした形へと変化した物も生み出しています。

大阪錫器さんには若い職人さんも多く、その技は次の世代へと引き継がれています。

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